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知られざるアメトイメーカー列伝 第1回 「Hasbro(ハズブロ)」
kigyou1 

最近研究記事もこれといってアップしてないですし、そろそろなにか違うもの書こう!ということで本日は新企画でござい。
いつもならおもちゃ中心に研究記事を書くんですが、たまにはおもちゃを作っているメーカー側に注目して見ていこうかなということでアメトイメーカーの歴史を掘り下げる企画です。
ちなみにトップ画像は何も関係無し・・・

追記:2019/5/14
ハズブロとsparkle toysによる訴訟問題について詳細を追加しました


なんとなく思いつきでツイッターに「アメトイの各メーカーを特集した記事を作ったりしたら需要あります?」などとツイートしたところ予想以上に反響があり、「やっぱ作るのやめます」とは言い辛い雰囲気になってしまったので宣言通りメーカー特集記事を作ることにしました。




ってわけで本日は新企画!

知られざるアメトイメーカー列伝」!!



この企画では各記事ごとにアメトイでお馴染みの玩具メーカー達が一体どのような歴史を辿ってきたのかを年表を作ってご紹介する企画であります!
会社の歴史を掘り下げるといっても私自身アメリカの会社に詳しいわけでは無いので、経営についてではなく「どのようなおもちゃをリリースしてきたか」また「リリースしたおもちゃに関するエピソード」を中心に特集していってます。
基本的には年表を起こしてそれを見ていくというだけのあっさりした内容なんですが、ぶっちゃけざっくりとしか構想を練ってないので雑記程度にお付き合い頂ければと。



そんな新企画第1回で特集するのは、みんな大好き"Hasbro(ハズブロ)"。

トランスフォーマーやマーベル系トイでお馴染みの会社ですね。マテルと並んでアメリカ最大手の玩具会社がいかにして今の地位にのし上がってきたのか。そしてどのような経緯を辿ってきたのかを見ていきましょう。

それではハズブロの年表をまとめましたのでそちらを御覧ください↓







1923年 ユダヤ系アメリカ人のハッセンフェルト兄弟3人がロードアイランド州プロビデンスに"Hassenfeld Brothers(ハッセンフィールドブラザース)"社を設立。学用品や鉛筆ケースの製造を主とする。

1926年 法人企業ハッセンフィールドブラザース設立。鉛筆の製造を開始

1942年~50年台 ハッセンフィールドブラザース社最初の玩具として模型用粘土を製造、その後お医者さんなりきりセットの"Junior Doctor Kit"や看護師なりきりセットの"Dolly's Nurse Kit"を発売

1952年 デザイナーのジョージ・ラーナーから"Mr.Potato Head(ミスターポテトヘッド)"※1の権利を購入。製品として発売して大ヒットとなる。

1961年 ハッセンフィールドブラザース社カナダへ進出

1963年 アメリカのテレビドラマシリーズ"The Lieutenant"※2を元とした玩具シリーズのライセンス取得を求められる

1964年 "The Lieutenant"の代わりに同じようなテイストの"GI Joe(GIジョー)"※3を開発。64年~65年のハッセンフィールドブラザースの売上高の3分の2がGIジョーになるほど人気になる

1968年 以前からHasbroの商標で玩具を売っていたが、社名を正式に"Hasbro Industries"に変更。ベトナム戦争への反戦運動が高まったため、GIジョーを軍事テイストから冒険志向のシリーズへと方針転換させる

1969年 "Burt Claster Enterprise"を買収。子供向け番組"Romper Room(ロンパールーム)"※5の玩具ラインをスタート

1970年台 経営の多角化を開始。働く母親を支援するリチャード・M・ニクソン大統領の家族支援計画による助成を受けてロンパールーム保育園のフランチャイズ展開を開始するが75年までに展開終了。また、料理番組をベースに"Galloping Gourmet(ギャロッピンググルメ)"※6ラインを作って調理器具分野へも参入。しかしサラダボウルがシロアリに食べられる等の問題が発生し展開終了

1975年 以前から売上が減少していたGIジョーシリーズがプラスチックと原油価格高騰の影響により展開終了

1977年 ハズブロの損失額が250万ドルとなり多額の借金を抱える

1979年 CEOであるメリル氏が死去。ハロルド・ハッセンフィールドの"Empire Pencil"社(ハズブロの子会社)がハズブロと株式交換。78年~81年の間ハズブロの製品ラインは3分の1に、新製品は半分に減らされ、Mr.ポテトヘッドのようなシンプルかつ低コストで長いライフサイクルで展開できる玩具に焦点を当てる方針へ変更

1982年 "Marvel Comics(マーベルコミックス)"の助けを借りてGIジョーラインを復活。"G.I.Joe A Real American Hero"※3シリーズを開始。同年"My Little Pony(マイリトルポニー)"※7シリーズも展開。玩具とTVアニメシリーズの両方が好調となる。同年、"GELNCO Infant Items"、"Warner Communications(ワーナー・コミュニケーションズ:現WarnerMediaおよびUbisoft)"の子会社である"Knickerbocker Toy Company"を買収

1984年 "TRANSFORMERS(トランスフォーマー)"※4の玩具シリーズを展開し成功。G.I.ジョーと共に玩具とTVアニメシリーズの両方が好調となる。同年、米国で6番目に売れている玩具メーカーとなったハズブロは5番目に売れている玩具メーカーである"Milton Bradley Company"を買収。"The Game of Life"※8、"Twister"※9、"Easy Money"※10、"Playskool"※11といったシリーズをハズブロ傘下に収める。社名を"Hasbro Bradley"へ変更

1985年 社名を再びHasbro Inc.に戻す。同年、トランスフォーマーのKO品を販売した"Sparkel Toys"を訴え、ハズブロが裁判に勝つ※12

1980年台半ば ハズブロがマテルを超えて世界最大の玩具会社となる

1986年 TVアニメシリーズ"Jem"※13のファッションドールを発売。マテルのバービーよりも売上を伸ばす。88年にはバービーと同サイズかつバービーの衣装と互換性のあるドール"Maxie"※14を発売する

1980年代後半 米国市場で失敗した玩具を海外へ持ち出し、元の価格の4倍の値で販売することで売上を伸ばす

1988年 "Coleco Industries"の屋内・屋外用子供用家具と玩具の工場製品ラインを買い取る

1988年12月19日 消費者製品安全委員会よりハズブロが販売していた"Javelin Darts"※15の鋭利な金属製の針が危険であると指摘され販売禁止処分を受ける。同時に注射器型の水鉄砲"The Hypo-Squirt"※16も同様の問題で指摘されリコール対象となる

1991年 "Tonka Corp."と"Monopoly(モノポリー)"の製造元"Parker Brothers"と"Kenner Products"を買収。Milton BradleyとParker Brothersを1つの部門に統合し、ギリシャ、ハンガリー、メキシコに新たなユニットを設置してハズブロを海外向けに拡張する

1992年 極東市場の拡大を重要視し、日本の"野村トーイズ株式会社"と東南アジアの玩具会社"Palmyra"の過半数所有権を取得(買収)。野村トーイの社名を"ハズブロージャパン"に変更して日本法人を設立

1993年~95年 米国内での売上低下。94年、Hasbro Toy、Playskool、Playskool Baby、Kenner、Kid Dimensionの各部門をHasbro Toyグループに統合

1995年 "Hasbro Interactive"を開始。CD-ROMのモノポリーゲームをリリース。同年にマテルから合併の提案が出るもののこれを拒否

1998年 "Avalon Hill"、"Galoob"、"Wizards of the Coast"を買収。同年、ハズブロージャパンは経営不振により解散。"トミー"と業務提携を結ぶ。

2001年 Hasbro Interactiveがフランスのソフトウェア関連企業"Infogrames"に1億ドルで売却

2003年 "Built to Rule"※17というレゴ他のブランドと互換性のあるブロック玩具を販売。うまく組み合わなかったり対象年齢層に合わなかったりしたために2005年に展開終了。

2006年 マーベル・エンターテインメントがハズブロとライセンス契約を締結。マーベル系製品の主な製造元がマーベル・エンターテインメントのトイビズ部門からハズブロへと替わる

2008年 ゲームメーカー"Cranium Inc."を買収

2010年 "Discovery Communications"のケーブルネットワーク"Hub Network"と共同でマイリトルポニーシリーズの新作"My Little Pony:Friendship is Magic"を製作。大人気となる

2011年 "Built to Rule"の後に再びブロック玩具の販売枠を再開し、トランスフォーマーを関連付けた新規ブロック玩具"Kre-O(クレオ)"シリーズをスタートさせる

2016年 "Boulder Media Limited"を買収。同年に独自のコンベンション"HasCon"を開催

2017年 ハズブロからマテルへ買収提案するもマテル側が拒否


wikipedia:Hasbro より抜粋して意訳)





用語解説


※1 Mr.Potato Head(ミスターポテトヘッド)
トイ・ストーリーに出てくることでもおなじみのあのキャラクターの元祖玩具。デザイナーのジョージ・ラーナーが発案し売り出したがあまり売れず、最終的にシリアルのおまけとしてシリアルメーカーに権利を売り渡した。後にハッセンフィールドブラザースがそれに目をつけてラーナーと共に権利を買い戻したことでハズブロの主力製品となった。元々は本物のじゃがいもや野菜にプラスチック製の目・鼻・口・耳などのパーツを取り付けて遊ぶ玩具だったものの、アメリカ政府の安全規制によって取り付けパーツの先端が鋭利でなくなり野菜に刺さらなくなってしまったため、現在のようなプラスチック製のボディにパーツを取り付ける仕様へと変化した。
テレビコマーシャルが製作された最初の玩具であり、"Mr.Potato Head Show(ミスターポテトヘッドショー)"という子供向け番組も展開していた。


※2 The Lieutenant
アメリカのテレビドラマシリーズ。1963年~64年にNBCで放映。海兵隊の中尉を主人公として、冷戦時代に生きる隊の兵士にスポットをあてた作品。


※3 GI Joe(G.I.ジョー)/G.I.Joe A Real American Hero(G.I.ジョー ARAH)
おなじみのミリタリー系アクションフィギュアシリーズ。ARAH以前のGIジョーはミリタリー要素の強いドール型のアクションフィギュアだった。当時まだ男の子向けのアクションフィギュアという概念が無く、女の子っぽい「人形(ドール)」という言葉を使いたがらない男の子への配慮で「アクションフィギュア」と名付けて売り出した。GIジョーこそがアクションフィギュアの語源であり元祖アクションフィギュアでもある。
G.I.ジョーARAHシリーズは初代GIジョーとは大きく方針転換して、正義のG.I.ジョーチームが悪のテロリスト集団コブラと戦うという内容へシフト。玩具としても初代GIジョーとは全く違い、3.75インチのフルアクションフィギュアとしてリリースされた。


※4 TRANSFORMERS(トランスフォーマー)
おなじみ変形ロボット玩具。解説いらないよね多分


※5 Romper Room(ロンパールーム)
アメリカの未就学児向け子供向けテレビ番組。日本でも放映してたそうで。余談ですが日本版のロンパールームは「番組の途中で子供が不適切発言をしたために放送中断テロップの後にクマのぬいぐるみと置き換えられた」という都市伝説の発端だったりする。


※6 Galloping Gourmet
イギリス人料理人グラハム・カー主演のアメリカの料理番組。これをモチーフにして同名の調理器具シリーズを発売したハズブロであったが、一部が木製製品だったのが失敗の要因かな・・・w


※7 My Little Pony
おなじみ魔法のポニーの人形シリーズ。年代によってバージョンが違い、TFのようにファンの間ではG1、G2と呼称されたりとわりと沼が深いシリーズ。


※8 The Game of Life
ボードゲーム、いわゆる"人生ゲーム"


※9 Twister
ツイスター。有名な玩具だけど今の時代知らない人も多いかも?


※10 Easy Money
ボードゲーム。モノポリー的なやつ?


※11 Playskool
幼児向け玩具シリーズ


※12 1985年のトランスフォーマーKO品訴訟
1985年にトランスフォーマーのジャンプスターターズのノックオフ(KO品)を販売した"Sparkle Toys"社を提訴。もちろんハズブロ社が勝訴しているが、この時の判例がKO品が違法である事の根拠として役立っている。しかしジャンプスターターズのフリップ変形機構を模倣して製品に使用している会社はまだあるようで。
(参考:https://tfwiki.net/wiki/Jumpstarter#Notes)
追記:この訴訟問題についての詳細はこの記事の最下部に記載しています

※13 Jem(ジェム)
TVアニメ。音楽会社のオーナーであるジェリカ・ベントンと彼女の分身であるシンガーのジェム、そのバンドであるホログラムスによる冒険活劇。ハズブロ、サンボウ、マーベルといったG.I.ジョーやトランスフォーマーでお馴染みのチームによる共同作品であり、作画は東映アニメーション。すげー豪華


※14 Maxie(マキシー)
ファッションドール系玩具。Jemの売れ行きがあまり良くなかったために考案されたバービーの競合相手である。"Maxie's World"というTVシリーズも作られ、さらにバービーとは逆の10代の高校生というキャラだったのが受けたのか売上は好調だった。89年にマテルが「バービーの10代の従姉妹のジャジー、そのボーイフレンドのデュード、友達のチェルシーとステイシー」といったキャラクターを作った事がきっかけでマキシーシリーズは終了に追い込まれた。


※15 Javelin Darts
地面の的に向かって投げて刺すダーツ型の玩具。写真をググって見てもらえればわかるが、普通にダーツなので子供が扱ったら絶対体に刺さる・・・販売禁止になるのも納得。当時のアニメなんかではこのジャベリンダーツらしき物が描写されてたりするので、知名度・人気は結構あったのかも


※16 The Hypo-Squirt
注射器型水鉄砲。これも画像を見てもらうとわかるが注射器型というかほぼ注射器。そりゃ刺さるわ。でも20フィート(6メートル)も水がとぶらしい。


※17 Built to Rule
いわゆるレゴ互換のブロック玩具。G.I.ジョー:スパイトループスやトランスフォーマー:アルマダ期にシリーズの一部として発売された。これが後のクレオに繋がっていくわけだが、クレオもBuilt to Ruleと同じようにパーツ精度は良くなかったし、私個人としても使い勝手が非常に悪くてあんまり好きじゃなかった。そんなクレオも2018年に売れ行きの不調により製造中止になっている。同じ歴史を2回も繰り返しているとは・・・ブロック玩具はハズブロが唯一苦手なジャンルかもしれませんね


つーわけでハズブロを年表でまとめてみました。
wikiでも指摘されてるんですが、良い商品作って大ヒット!を繰り返してデカい企業になったというよりは買収に買収を重ねて合体しまくった結果今のような大企業になったというわけなんですね。
しかし本来は学用品メーカーだったという点は面白いところ。ある意味最初期から子供に向けた製品を作り続けているという点だけは一貫してますね。


では年表から個人的に気になる点を取り上げてみましょう。

1942年~50年台 ハッセンフィールドブラザース社最初の玩具として模型用粘土を製造、その後お医者さんなりきりセットの"Junior Doctor Kit"や看護師なりきりセットの"Dolly's Nurse Kit"を発売

ハッセンフィールドブラザース社(後のハズブロ)としての最初の玩具は模型用粘土ということで。これも学用品つながりからのリリースなんでしょうかね?この後に発売された医者と看護師のなりきり玩具の方がより一層おもちゃらしい製品ではありますな。



1964年 "The Leiutenant"の代わりに同じようなテイストである"GI Joe(GIジョー)"※3を開発。64年~65年のハッセンフィールドブラザースの売上高の3分の2がGIジョーになるほど人気になる

初代GIジョーは時期的に考えてベトナム戦争等による影響からリリースしたのかなと思ってましたが、シリーズ開始のきっかけはThe Leiutenantだったんですね。個人的には今のハズブロとしてのスタート地点はこの辺じゃないかなーとか思ってます。



1970年台 経営の多角化を開始。働く母親を支援するリチャード・M・ニクソン大統領の家族支援計画による助成を受けてロンパールーム保育園のフランチャイズ展開を開始するが75年までに展開終了。また、料理番組をベースに"Galloping Gourmet(ギャロッピンググルメ)"※6ラインを作って調理器具分野へも参入。しかしサラダボウルがシロアリに食べられる等の問題が発生し展開終了

ハズブロの玩具以外への迷走って全然聞いたことなかったんですがこれが最初にあたるんでしょうかね。保育園経営はまだわかりますが調理器具作るって・・・w



1984年 "TRANSFORMERS(トランスフォーマー)"※4の玩具シリーズを展開し成功。G.I.ジョーと共に玩具とTVアニメシリーズの両方が好調となる。同年、米国で6番目に売れている玩具メーカーとなったハズブロは5番目に売れている玩具メーカーである"Milton Bradley Company"を買収。"The Game of Life"※8、"Twister"※9、"Easy Money"※10、"Playskool"※11といったシリーズをハズブロ傘下に収める。社名を"Hasbro Bradley"へ変更。

80年台初頭までは経営難状態だったハズブロでしたが、83年のG.I.ジョーやマイリトルポニー、そして84年のトランスフォーマーといった大ヒットを受けて会社として急激に成長しました。しかしホントに奇跡のような年代ですよね、現代でも続く人気シリーズが連続して登場したわけですし。映画も良作が多く出たのでハズブロが関連玩具を出す事も多かったですね。
そして買収&買収による企業拡大がこの頃から始まるという。



1980年台半ば ハズブロがマテルを超えて世界最大の玩具会社となる

ハズブロとマテルは追い越したり追い抜かされたりを繰り返しており、この時はハズブロが米国内で1番の玩具会社でしたが後にマテルへ追い抜かされています。永遠のライバルですな。



1980年代後半 米国市場で失敗した玩具を海外へ持ち出し、元の価格の4倍の値で販売することで売上を伸ばす。

ヴィンテージアメトイのインターナショナル版はわりと見ますが、この話ってもしやそういうインターナショナル版展開のきっかけとなる話なのだろうか。しかし4倍の値とは・・・ぼったくるなあハズブロ



2003年 "Built to Rule"※17というレゴ他のブランドと互換性のあるブロック玩具を販売。うまく組み合わなかったり対象年齢層に合わなかったりしたために2005年に展開終了。

用語解説にも書きましたが、今のクレオシリーズの元祖にあたる製品ですな。ハズブロってこういう精度が求められる製品は苦手なのかな?しかしマテルのメガブロックもそうだったけど、有名メーカーはどこもレゴの権利が切れた途端に露骨に手を出してきてますね・・・







ハズブロは自社で独自に編み出した新製品を売って大儲けを続けているというスタイルではなく、企業の買収&買収と買収した玩具シリーズによる展開で利益を多く得ているという感じでしょうかね?
発端のMr.ポテトヘッドも既に製品化されつつあったものをデザイナーと製品化予定のメーカーから権利を買い取って展開したものですし、大ウケしたトランスフォーマーだって元は別メーカーの玩具ですし。
GIジョーのようにオリジナル展開もうまいメーカーではありますが、色んなものを見つけて自社でやりくりするのが特に上手なんでしょうね~
そう考えるとやたらめったら買収しまくってるというわけでもなく、うまく運用すれば利益になりそうなシリーズをもっている会社を選んでいるのかも知れませんな。




ということでざっくりとですがハズブロの歴史をご紹介しました。
経営とかの側面は詳しくないので会社的な部分は端折っての紹介ではありますが、なかなか変な経歴が多くて面白かったですね。

とりあえず実験的にやってみた企画ですが、需要がありそうならそのうち第2回もやろうかと思ってますのでお楽しみに。


おわり



追記:2019/5/14

ハズブロ対sparkle toysの裁判の件について、裁判記録をまとめているサイトがありましたので情報ソース元として紹介しておきます。


HASBRO BRADLEY, INC. v. SPARKLE TOYS, INC., 780 F.2d 189 (2nd Cir. 1985)https://www.law.cornell.edu/copyright/cases/780_F2d_189.htm


上記情報ソース元の文書を意訳&抜粋してこの裁判について簡単に解説します。

この裁判は原告をハズブロ(当時はhasbro bradley)、被告をsparkle toysとしたものであり、ハズブロが「自社製品であるトランスフォーマーシリーズのジャンプスターター(トップスピンとツインツイスト)を模倣してsparkle toysが"Trans robot(トランスロボット)"という製品を販売しており、ハズブロの登録済み著作権を侵害している」という訴えによるもの。

つまり「sparkle toysがジャンプスターターのコピー品を売っているので訴えられた」という話なんですが、これがまた非常にややこしい話で・・・


sparkle toysは既存の金型を使って無許可にジャンプスターターのコピー品を作ったことを認めているのですが、コピー元は「トランスフォーマーのジャンプスターター」ではなくタカラの"ダイアクロン 爆転アタックロボ"(ジャンプスターターの流用元)だったのです。

ここの何が問題かと言うと、トランスフォーマーのジャンプスターターは発売にあたってタカラが新たに金型を設計しているためハズブロの権利表記が刻まれているのですが、爆転アタックロボには権利表記が入っていないのです。当時の日本では玩具に対する著作権が認められていなかったため権利表記が入ってなかったそう。

つまりこの裁判の争点は、「コピー品とはいえ、(ハズブロの)刻印が入ってないダイアクロン版ジャンプスターターの権利をハズブロが主張できるかどうか」という点。
タカラ製かつ米国内で売られていないトランスフォーマー展開前製品のコピーなのでハズブロの刻印が入っていないにもかかわらず、ハズブロが「うちに権利がある著作物だ!」と訴えるのがはたして正しいのかどうか?というのが裁判上の問題になったそうです。



sparkle toysは「ダイアクロン版ジャンプスターターは"権利表記が無い"のでこれはパブリックドメイン(知的財産権が発生してないor権利削除済み)であり、コピーして売っても問題ないだろう」という姿勢だったようです。
しかしながらアメリカの法律上では、例え著作権が認められていない日本の玩具であっても実際に日本で販売済みなので"権利表記が無くても著作権は発生する"という扱いに当たる上に外国の著作物のコピー品を売ってるわけなので"万国著作権条約パリ改正条約"に違反している。つまりダイアクロン版ジャンプスターターがパブリックドメインであるとは言えず、sparkle toysの主張も適切であるとはいえないと裁判で判断されたそうな。


過去の玩具メーカー同士の同じような判例からして「不正コピーに対する訴えは原告が有効な著作権をもっており、かつ被告が不正コピーに関与したという証拠がある」という2つが揃って成り立つものであるため、sparkle toysがコピー品を作っているのが間違いなくてもハズブロがタカラ製品の権利を持っている(タカラの製品の権利をハズブロが主張できる)と確実に言えるかどうか微妙であるためこの裁判の判断はかなり難しいそうです。

ハズブロは裁判にて「トランスフォーマーのジャンプスターターは著作権登録申請済みであり、なおかつタカラはトランスフォーマーの権利における「作者」として扱っており、ダイアクロン版であってもハズブロもタカラも著作権を主張できる権利者である」と主張。
実際ハズブロは著作権登録申請の許可をタカラから得ており、アメリカ国内での独占販売権も得ているのでこの主張も間違いではなさそう。

しかし別の過去の判例の「外国の作者が合衆国法の元で著作権主張資格がない場合、譲受人が資格あっても譲受人はそれ以上権利を主張できない」というものに該当する可能性があるので、例えタカラと権利関係で合意済みであってもタカラ製品についてハズブロが権利を主張するのが100%正しいとは言えないともいえないそうな。



情報ソース元では、ハズブロがタカラ製品の権利を有するなら「権利表記ありの製品を過去に権利表記なしで売っていた」と見て取れるので問題であるし、そもそもコピー元自体権利表記が無いので証拠として有力さに欠ける、権利表記が無いバージョンが存在するのを知っていたなら全部回収して権利表記入れておくべきではないのか?といった部分を追求しており、原告とはいえハズブロ側にも問題があったのではないかと言いたいみたい。

ちなみにsparkle toysは裁判で「ハズブロが著作権表記無しのバージョンがあることを黙って、著作権表記ありのトランスフォーマーとしてジャンプスターターのみ著作権申請したのであればそれは詐欺にあたるのではないか」とも主張していたそう。


結局裁判ではsparkle toysが負け、アメリカ国内における玩具の販売・宣伝等を禁止する差止命令をうけたんだとか。



トランスフォーマーはタカラのダイアクロン他をハズブロが権利を得てリカラー・リデコ&リパッケージしアメリカ国内で"トランスフォーマー"として販売したというかなり特殊な経緯があるわけですが、この特殊な経緯がここまでの大きな問題のきっかけになるとは誰も想像しなかったでしょうねー・・・


私は法律とかそういう話に詳しいわけではないので翻訳して拾える情報をまとめただけですが、もし解釈間違い等あればごめんなさい。
更に詳しい詳細を知りたい方は情報ソース元をご覧になってください。

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201905110035
<<WowWee UNTAMED MAD LAB minis series1 - アンテイムド マッドラボ シリーズ1 | スタンド製作所 | MARVEL LEGENDS CAPTAIN AMERICA series BUILD FIGURE RED SKULL ONSLAUGHT - マーベルレジェンド レッドスカルオンスロート/オンスロート>>
この記事のコメント
 
コメントありがとうございます
201905181818
>さすりゅ~さん

中国でのタイアップ商品はアーマーヒーローのクレオ版のようですね。調べてみたらクレオ素体にゲタ履かせて等身あげてあるようで、なんか結構無茶してるなあという気も・・・

クレオはTF以外にダンジョンズ&ドラゴンズとかの大きい分野とコラボしてたりしてたらしいんですがあまり振るわなかったみたいで。
前身のBuilt to ruleも同じでしたが基本的にオリジナルシリーズではなくコラボ商品としての展開しかできたなかったあたり単独で売り出すのは難しかったんでしょうね~
2019-05-18 Sat | URL | カメオ #-[ 内容変更]

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